@上部カバーを外します。

(当然ですが、電源をOFFにし、ACコンセントは必ず外してください)

上部6本(全部同じ)、両サイド前各2本(全部同じ)、両サイド後各1本(ワッシャ付:全部同じ)

カバーは左右に多少広げないと外し難いです。あまり広げ過ぎると広がったままになるので注意。
Aボンネットを外した写真です。

画像上では右側のリアに電動切り替えセレクター部がありますので、事前準備にヒートシンク手前のグレーのコードを押さえている黒い止め具を開いてケーブルを自由に動かせるようにしておいてください。
Bこのネジを2本(両方同じ)外します。

後でこの鉄板を外しますので、先にこのネジを外しておく事がポイントです。
C裏返して底板を外します。

まず、インシュレータ中心のネジ4個外し(全部同じ)、手前の底板にかからないネジ2本を残し、他の10本(全部同じ)を外します。

すると、簡単に底板が外せます。
D底板を外した写真です。

次に写真のヒートシンク左右にあるステ外側(高い方)のネジ各2本(全部同じ)を外します。

また、左側にもう1本並んでネジ(上の4本と同じ)がありますので、それも外します。(後でもかまいませんが・・・)
Eヒートシンクごと持ち上げて写真のようにショートしないよう置きます。

その時、下にあるAで緩めたクレーのケーブルも含め、他のケーブルも注意してください。
Aは一応コネクタになっていますので、外しても可ですが、後で忘れないようにしてください。

次にヒートシンクとセレクタの間にあったZ型鉄板を外します。
Fこれで、セレクター部が見えます。
Gセレクター部を外します。

CD〜TAPE PLAY1の間にあるネジ4本(全部同じ)を外します。
これで、セレクター部がフリーになります。
Hセレクター部を外す前に、写真左手前にある鉄板の出っ張りで基盤を傷つける可能性がありますので十分気をつけてください。


ちなみに、ここの白いギヤ部分と基盤がセレクター接点になっています。
I気を付けながら持ち上げます。

なお、ケーブルは繋がってますので・・・。


※写真でわかるようにRCAコネクタが錆等でくすんでおります。そのような場合せっかくなのでこの作業中に端子クリーニングすると楽かもしれませんね。
Jここが、よく劣化するベルト部分です。
K接点を清掃するため、分解します。

2つある黒いスポンジ状の物の左右外側にネジ(両方同じ)があり裏の黒いプラスティックケースを固定していますので、それを外しておきます。

次にスプリングが付いているギヤ固定のネジを外します。シャフト・スプリングの上下に樹脂のワッシャが入っていますので、方向がわからなくならないよう取り外します。(両方同じ)

この時、ネジを回してもギヤが同時に回り外れ難いのでギヤを欠けさせないように注意し、中の樹脂を押さえネジを緩めます。


※写真のこの状態で何が悪いのか通電しながら確認していました。ちょっと怖いですが、念のため接触しないように注意しているつもりですが。。。
L反対側のギヤ固定ネジ(両方同じ)を外します。
Mギヤ(接点付:左右同じ物と思います)を外します。

黒いプラスティック部分を持ち上げギヤを斜めに下の開口部から取り出します。

そうすると、基盤側の金色の接点が見えます。そこのグリスが劣化や汚れで接触不調になっていると思われます。
ちなみに、ギヤ側の接点はブラシっぽいものが4個付いており、たぶん劣化グリス等でテンションが弱まった事で接触不良になったと思われます。
N接点部分を洗浄します。

通常接点用グリースが塗られていますが、劣化したグリースを「接点洗浄剤」を使って洗い流し、きれいに拭き取ります。
その後、薄く接点用グリースを付けますが、今回準備していませんでしたので接点潤滑/復活剤で(仮?)処置します。(粘度の低い接点用グリース推奨)

なお、ブラシ側は接点洗浄剤を吹き付けない方が良いようです。経年たった樹脂の材質により影響があります。先の接点部のみ無理な力は加えず、接点復活剤等を染み込ませた綿棒等で磨く程度がよいでしょう。
Oギヤ接点を元に戻し、組み立てます。

左右どちらも同じ構造なので、逆になっても心配ないようです。

樹脂ワッシャーの方向に注意してください。ちなみに浅い方が両端です。
スプリングの付いたネジはある程度以上は締め過ぎにならない構造なので最後まで締めてもかまいません。(たぶん)
Pセレクター部を取り付けます。

リアカバーとの間に絶縁シートがありますので、外れている場合は場所をしっかり目視で合わせてネジ止めしてください。

ちなみに、相手の材質で変わりますが、締め具合は指2本(親指と中指)で締めるとちょうど良い具合かと思います。ただ、アンプは静震が重要なので、あまりゆるすぎると良くないような気がしますので、私の場合加減は指3本でおこなっています。
Q音出しテストします。

取り外してある部分のショートに十分注意しておこないます。
心配なら絶縁性のある薄く硬い物を敷いてもかまいませんが・・・。

・Eでグレーのコードをコネクタから外している場合は接続します。

・ACを繋ぎ、ボリュームを絞って電源をONにします。

・セレクターボタンが正常に動いているか確認します。

・各入力端子とセレクタを切り替え、音確認します。

・その他、各スイッチやボリューム等も念のため確認します。(問題あれば開腹中なので作業が楽です)


左右のバランスは写真のようなスピーカーが便利かもしれません。これだと左右のバランスも顔を中心に置くとヘッドホンのように定位が確認しやすいと思いました。
ただ、目の前にあったので使った古いジャズはテストに向きませんでしたね。各楽器が左右別に録音されていますので・・・。ボーカル(ソロ)物や中高音の左右同じ音がするソースが向いているようですね。

R後は念のためACを外して、分解と逆の手順で組み立ててください。

ネジ締めの力加減は十分注意してください。バカになると振動に弱くなりますので・・・。
また、全てのネジを仮止めし、できるだけ楕円より丸の穴の部分を先に対角で締めていってください。
   
【番外編】

この時、私が使っていた接点クリーナー等です。
ケイグ欲しいと思いながら、はや・・・・・。

音響用でなくPC用を使っていますので、音質的な問題があるかもしれませんが、新品時の音を知らないので・・・このメンテナンスだけでも十分音は良くなっていると感じられました。
たぶん、それよりも変わらないのではないかなと思っております。


右の接点洗浄剤はサンハヤトのリレー用です。ここの商品ならば「SPECIAL」付を選ばないといけません。セレクター等の接点部はグリスを使用しているため、接点復活剤で処理した場合、グリスが溶けて再付着し後日余計に悪くなると聞いておりますので、注意する点なのかと思っております。

おまけに、接点復活剤の代わりにホームセンター等で売られているCRC「KURE 5-56」でバッチリと言っておられる方も見受けられますね。こちらは音響的に問題ないのかな・・・試してません。